みんなの日本語2課(単語&文型):教案を書くときのポイント!授業中によくある学生の質問など!
みなさん、こんにちは。
kirin 先生です!
教師1年目の頃は、教案も書くのも、
授業をこなすのも毎日必死でした........。
本やインターネットからの情報集めは毎日の習慣になり、
特に先輩のブロガーさんたちには、
本当に助けられました。
本ページのシリーズでは、
少しでも新人先生の力になれたらいいな
という思いから、書き始めました!
では、早速2課をみていきましょう!
目次
語彙編
語彙導入ポイント
名詞の語彙がかなり多いです。
必死に覚えてもらうしかありません。
「テストします!」というと
次の授業までに一生懸命
覚えてきてくれますが.....
もしくはゲームをするなりして、
しっかり覚えてもらうことがポイントですね。
・シャープペンシル
「シャープペン」「シャーペン」
様々な言い方があると導入します。
文型編
文法項目
- A1:これは N です。
- A2:それはN1ですか、N2ですか。
- A3:これは 〜 の Nです。
- A4:あれは(人)の N です。
- A5:あれは(人)のです。
- A6:あの N は (人)のです。
授業を進める時のコツ、ポイント
2課の文型導入のポイントは、
ダイクシス(視点)と言って、
話し手と聞き手の立場によって
語彙の使い分けをすることも
教えておかなければなりません。
イラストを準備しておくと
導入が簡単にできますよ!
A1
これ は鉛筆 です。
それ は 鉛筆 です。
あれ は 鉛筆 です。
Aさんの視点から見て、
「これは鉛筆です。」
Aさんの視点から見て、
「それは鉛筆です。」
Aさんの視点から見て、
「あれは鉛筆です。」
さらに!!!
AさんはBさんと近い距離にいる場合。
2人から物が距離が遠くなる
につれて、「これ」「それ」「あれ」と
変化することを理解してもらえればOK!!
これは何ですか。
の導入の前に、1課で勉強した否定文の
内容を復習しておいた方がいいですよ。
(練習B2に練習問題があります...)
T:「これは鉛筆ですか。」
S:「いいえ、それはボールペンです。」
T:「これは、鉛筆 じゃありません。」
T:「これは何ですか。」
S:「それは、ボールペンです。」
→「はい」「いいえ」の文ではないので注意!!
A2
これは、「1」ですか「7」ですか。
A2も同様「はい」「いいえ」の文ではありません。
「び」「ぴ」
「る」「ろ」
「鉛筆」「ボールペン」
「本」「辞書」
など、似ている物の単語で
ドリルを作っておくといいですね〜^^
A3
これは 日本語 の 辞書 です。
それは 車 の かぎ です。
あれは 銀行 の カード です。
3冊くらいの本を準備して、
これは雑誌です。
これも雑誌です。
これも雑誌です。
全部、雑誌です。
でも、
これは 車 の 雑誌です。
これは 時計 の 雑誌です。
これは かばん の 雑誌です。
と導入すると、簡単に文型が入りますね。
他にも、「カード」とか「ノート」もOK!!
これは 何 の N ですか。
みなさん、かぎは たくさんお持ちですか??笑
家、机、スーツケース、
自転車、バイク、車、金庫(?)
私の場合、いろいろな鍵を見せて、
これは 何 の かぎ ですか。
と「何の」を導入します。
A4
これは わたしの 本です。
それは Aさんの 本です。
あれは Bさんの 本です。
クラスみんなが共通して持っている物。
本、ボールペン、ノート...などを使って
導入するといいと思います。
みんなのものを回収すると、
誰の物かわからなくなりますから、
誰の ペンですか?
誰の ノートですか?
と「誰の」が導入できます...笑
A5
A4の練習が一通り終わったら、
実はね....っていう感じで
後半は省略してもいいよ〜
と導入しています。
これは Aさん の ノートです。
これは Bさん の ノートです。
これは Cさん の ノートです。
↓
これは Aさん の です。
これは Bさん の です。
これは Cさん の です。
A5の導入をすると、
(((o(*゚▽゚*)o)))
学生の顔は自然と笑顔になります。
これで単語を忘れても
いいのだと気づくわけですから....
A6
この 本 は わたしのです。
その かぎ は Aさんのです。
あの 傘 は Bさんのです。
A6で大切なことは、
これ このN
それ そのN
あれ あのN
これらの使い方がわかることです。
この は (X)
あれ 本(X)
とならなければいいんです。
導入は、どうしますか?
この本は Aさんのです。
と導入したら、たまにこう聞かれます。
T:「この本は Aさんのです。」
S:「これは Aさんの本です。」同じ?
T:「え〜と...」
はい。めんどくさい質問です。
相手に伝えたい内容でいうと同じですよね。
文法的な話をすると......
このN
そのN
あのN
としているのは、Nを限定しているからです。
2課の時点では、いいんですが....
この本は安いです。
あのペンは100円です。
という文を作りたい時に
この文型を覚えていないと
これ 本 は 安いです。(X)
あの は100円です。(X)
となる学生がいます。
このN / そのN / あのN
が限定を意味していることを
理解してもらうためには、
導入がポイントになります。
教室でこのような状況を作ってください。
A5の練習が一通り、終わり
ノートやペンなど回収します。
遠いところに並べて......
あれは誰のですか??
学生は「どれ?」ってなりますよね。
そこで限定します。
あの本は 誰のですか。
あのペン は 誰のですか。
あのノートは 誰のですか。
これ / それ / あれ は
このN / そのN / あのN は
の使い方も板書して、導入が終わりです。
それでも
「この本は Aさんのです。」
「これは Aさんの本です。」同じ?
と聞いてくる学生がいたら、
わたしは学生の母語か英語を使って
「限定しているんだよ。」と説明します...笑
なかなか直接法100%で教えることが
難しいですよね。初級はなるべく
少ない言葉で、導入するために
イラストを準備しています。
授業で必要なイラストは、別売の
イラスト集なんかも見てみるといいですよ。
以上、2課の内容でした。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました!