みんなの日本語23課(文型&語彙):教案を書く時のポイント!授業中によくある学生の間違いなど!
みなさん、こんにちは!
kirin先生です。
教師1年目の頃は、教案も書くのも、
授業をこなすのも毎日必死でした........。
本やインターネットからの情報集めは毎日の習慣になり、
特に先輩日本語教師のブロガーさんたちには、
本当に助けられました。
本ページのシリーズでは、
少しでも新人先生の力になれたらいいな
という思いから、書き始めました!
それでは23課の内容をみていきましょう〜
目次
語彙編
語彙導入ポイント
動詞の量がなかなかボリューミー...
しかも助詞も一緒に
覚えなければならないものが多いですね...
23課の授業中によく使うものばかりなので、
頑張って覚えてもらいましょう!
・聞きます:人に / Nを
音楽を「聞きます」ではなく、
人に質問するという意味を教えたいです。
- 道を聞きます
- 名前を聞きます
- 電話番号を聞きます
「先生、ちょっと聞いてもいいですか?」
というフレーズを導入すると、
次の日からみんな使ってくれます笑
・回します:Nを
この動詞、「Nを」の部分難しくないですか?
日常生活の中で、回すものってなかなかなくて...
- レバーを回します
- ペンを回します
- 頭を回します(体操)
- バスケットボールを回します(人差し指で)
レアリアでやって見せたり、
写真などを準備するといいですね^^
・引きます:Nを
「押します」と対比します〜
・変えます:Nを
「換えます」は勉強しました。
「換えます」は交換、取り替えの意味です。
exchange(交換)の意味がわかるようなものを
例文に準備しておくといいですね^^
ちなみに「乗り換えます」も既習!
お金、引換券、カメラのレンズ...など
「変えます」は前と違うものにする。
仕事、時間、場所、名前...など
・触ります:Nに / (Nを)
基本的には「Nに」触る。辞書によっては、
「Nを」触る。もよしとしているものがありますね^^
・出ます:Nが
既習の「出ます」は移動動詞でした。
物を対象にしている動詞だということを
理解してもらいたいですね!
それから「出します」も既習です。
これは他動詞ですが....
私の場合、23課の時点では
他動詞&自動詞という説明はしないです。
絵を使ったり、実際にカバンなどを使いながら
説明したりしています。
・歩きます:〜を
道を歩きます。
公園を歩きます。
以前、13課で「公園を散歩します」を
勉強しましたが、移動動詞の助詞「を」
であることを復習しておきましょう〜
↓
https://kirin-sensei.hatenablog.com/entry/lesson.13
・渡ります:〜を
これも移動動詞「を」
・曲がります:右へ(に) / 左へ(に)
・寂しい
「さびしい」と読んだり、
「さみしい」と読んだりしますね。
「さみしい」は後から生まれた言葉だそうで、
常用漢字にも「さみしい」という読み方は
表記されていないそうですよ....
学習者には、この時点では
何も言わない方がいいかもしれません。
・お湯
実はおもしろい単語なのです....
T:「みなさん料理ができますか?」
S:「昨日、ラーメンを作りました。」
T:「お〜!?どんなラーメンですか?」
S:「熱い水を入れて、3分待って....」
T:「それ、料理ですか?笑」
みたいな会話が日本語教師をしていると
何回か経験します笑
でも、「お湯」という単語を使ってくれる学生は
100%ではありません。
他の外国語では「熱い水」でいいんですが、
日本には「お湯」という単語があることを
説明しておきましょう〜^^
・何回も
「一度も」が19課で既習ですから、
対比させるといいですね!
「一度も」=「一回も」
今までしたことがありません。
「何回も」
今までたくさんしました。
・〜目
2回目、3人目、4つ目、5年目....などなど
文型編
文法項目
- A1:〜とき〜
- A2:動詞(テンス)とき〜
- A3:形容詞&名詞 とき〜
- A4:〜と〜
授業を進める時のコツ、ポイント
「とき」はいちばん難しいのが
A2のテンスの問題ですね。
学生の出来具合によって、
どこまで教えるか、どうやって教えるか
がポイントになってくると思います。
A1
どんな語学の学習でも、この文法が出てきたら、
たいていの学生は必死に覚えようとすると思う。
めちゃくちゃ便利だから!!!笑
ただ、日本語ではみんなに苦手意識がある
「普通形」を使わなくてはいけないんですよねー....
普通形なんて大変じゃない!
楽しい!って思えるような練習&活動を
用意しておきたいですね〜^^
A2
さて。ここですよ。
まず、「AときB」のAのテンス(時制)
を導入しますよね。
1、エレベーターで上に行きます。
△のボタンを押します。
2、ご飯を食べました。
「ごちそうさまでした」と言います。
3、写真を撮ります。
「1、2、3」と言います。
(台湾や韓国..の場合)
4、寝ます。
電気を消します。
5、勝ちました。
みんなで肉を食べます。
緑の文は、
赤の文より前か後か。
前なら辞書形、後ならた形。
1、行くとき、△のボタンを押します。
2、食べたとき、「ごちそうさまでした」と言います。
3、撮るとき、「1、2、3」と言います。
4、寝るとき、電気を消します。
5、勝ったとき、みんなで肉を食べます。
「AときB」のBのテンスは、
練習B、Cの中では行いません。
あえて、説明しないのもいいと思います。
混乱する学生がいますからね....
余裕があれば、説明しておきましょう〜
先ほどの5問は、
緑の文が「いつも」「未来」
でも......
緑が過去の文なら、
「AときB」のBは
「〜ました」「〜ませんでした」
になります。
1、映画を見ます。
コーラを買いました。
(昨日)映画を見るとき、コーラを買いました。
2、日本へ行きました。
お花見をしました。
(去年)日本へ行ったとき、お花見をしました。
板書をするとき、色分けをして
板書すると視覚的にも理解できるので、
いいと思います^^
*23課の時点で、「〜ているとき」はしません。
A3
形容詞&名詞の「とき」は簡単!
でも、中国語母語話者は、
「寒いのとき」「暇のとき」と全部
「のとき」で言ってしまう人が多いです....
A4
「AとB」
Aをします。→ いつもBの状態になります。
- 春になると、暖かくなります。
- お酒を飲むと、顔が赤くなります。
Bは状態の文になることを意識させてあげましょう〜
みんなの日本語では非文が出ないように、
場面を限定していますね。
1、道具説明
2、道案内
私の場合は、導入してから、
この文型は1、2のようなときによく使いますよ〜
って言って、練習に入ります。
道案内のとき、
「〜と、〜と、〜」は
NGであることの説明が必要ですね。
『〜て、〜て、〜と、___にあります。」の形を
板書しておきます!^^
活動練習で使えるネタ
A4
地図を準備して、どうやって行くか
ペアで会話をしながら練習!
なかなかボリューミーな課でした...
最後まで読んでいただきありがとうございました^^