みんなの日本語24課(語彙&文型):教案を書くときのポイント!授業中によくある学生の間違いなど!
みなさん、こんにちは!
kirin先生です。
教師1年目の頃は、教案も書くのも、
授業をこなすのも毎日必死でした........。
本やインターネットからの情報集めは毎日の習慣になり、
特に先輩日本語教師のブロガーさんたちには、
本当に助けられました。
本ページのシリーズでは、
少しでも新人先生の力になれたらいいな
という思いから、書き始めました!
早速、24課の内容を見てみましょう〜!
目次
語彙編
語彙導入ポイント
人と人のとやりとりに関係がある動詞が
目立ちますね〜。まぁ、24課の文型が
授受表現ですからね...笑
文型練習のときに、助詞がポイントに
なる場合があるので、
しっかり導入しておきましょう〜
・くれます
レッスンで勉強しますね。と軽く導入します。
・直します:Nを
20課で「修理します」が既習です^^
直す:いい状態にする
修理する:前のいい状態に戻す
どちらもいい状態にするという意味では
同じですが....
- 間違いを直す
- 宿題を直す
- 話し方を直す
といった感じで、「直す」の方が
広い意味で使えますよ。
「直す」の方が、便利だと伝えておきます。
・連れて行きます:人を / 場所へ(に)
・連れて来ます:人を / 場所へ(に)
17課で「持って行きます」「持って来ます」
を勉強しました^^
対象が「人」や「ペット」であることを
説明しましょう〜
・送ります:人を / 場所まで(へ・に) / 車で
7課の「送ります」はメールや手紙。
24課は「人」。
漢字が同じで、学習者にとっては
嬉しいですね〜...でも....
「人を場所まで車で送ります。」
24課の学生になると、3つの助詞を
使い分けることができるでしょうか....
そうであることを願いたいですね...
・紹介します:人に / Nを
人に 物を 紹介します。
人1に 人2を 紹介します。
2つのパターンを分けて、導入!!
- お客さんに 日本の製品を 紹介します。
- 両親に 彼女を 紹介します。
・案内します:人に / 場所を
「みなさんは、友達にどこを案内したいですか?」
と聞いてみるのもいいですね〜
・説明します:人に / Nを
私がいつも使う例文は、
「私は母に携帯電話の使い方を説明します。」
これは今のところ世界共通ではないでしょうか...笑
・全部
11課で、
「全部で」と「みんな」を勉強しました。
- みんな = all(人)
- 全部 = all(物)
- 全部で 数詞 V
・自分で
英語で「by myself」 の意味です
って言ってしまえば早いですが....笑
自分で~します。
T:「みなさんは自分で料理を作りますか?」
「レストランで食べますか?」
S:「自分で作ります!」
T:「みなさんは自分でホテルを予約しますか?」
「旅行の会社にお願いしますか?」
S:「自分で予約します!」
T:「みなさんは自分で宿題をしますか?笑」
S:「自分でしまーす!」
いくつか例文を出して、意味を確認します(^^)
文型編
文法項目
- A1:人は 私に Nを くれました。
- A2:これはNです。人が くれました。
- A3:私は 人に 〜 Vて もらいました。
- A4:人は 〜 Vてくれました。
- A5:私は 〜 Vて あげました。
授業を進める時のコツ、ポイント
7課以来の授受表現です.....
24課の時点で7課の復習をすると、
「あの時は難しかったのに、今は簡単です!」
と言ってくれる学生が多いです。
「24課...複雑だよ....」という言葉は
心の中にとどめて...モチベーションが
高いうちに内容に入りましょう〜笑
A1
「もらいます」=「くれます」
「くれます」の方が、
ありがとうの気持ちが強いです!
A → B
Bさんは Aさんに 花を もらいました。
A → 私
私は Aさんに 花を もらいました。
Aさんは(私に)花をくれました。
「くれます」= いつも「私に」です!
ですから「私に」と言いません。
この文を板書すれば、シンプルですね。
「あげます」「もらいます」の復習で、
- 「私は人に あげます / もらいます」の文はOK
- 「人は私に あげます / もらいます」の文はNG
ということを勉強しました。
学生のレベルを見ながら、
再確認できるくらい余裕があれば
復習してもいいと思います。
A2
会話にA1の文型を使うとき、
人は(私に)くれました。
人が(私に)くれました。
助詞が「が」になります。
A3
今までは、名詞の授受でしたけど、
ここから動詞の授受表現を勉強します。
T:「誕生日に友達にケーキをもらいましたか?」
S:「はい。」
T:「友達は.....作りましたか?買いましたか?」
S:「買いました。」
T:「友達にケーキを買ってもらいました。」
(「ケーキをもらいます」より具体的にいうことができる!)
名詞の授受だけでは言えなかった表現が
A3でできるという例文を準備します。
そうでないと?
例えば..
T:「私は友達に時計をもらいました。」
「私は友達に時計を買ってもらいました。」
S:「同じ意味ですか?」
ってなります。確かにこの例文だと
同じ意味になりますね.....笑
なので導入の文としては、
1.絵をもらいました。→ 描いてもらいました。
(レアリアがあるといいです!)
2.彼女にかばんを作ってもらいました。
のような例文がいいと思います。
1は、ただの「もらいます」との差があります。
2は、ただ「彼女が買います」との差があります。
A3の文型は、「ありがとう!」の意味があります。
「貸してもらいます」「貸します」
同じですか?などの質問が出たら、
「〜てもらいます」は嬉しいという気持ちがある
と説明する必要がありますね^^
A4
「〜てもらいます」の意味と同じで、
「人は(私に)〜てくれます」のように
主語が変わっただけです。特に難しくないと思います。
ここで注意は、(私に)という部分を言わせないことです。
A5で勉強しますが、助詞を間違えて、
非文になる可能性があるので.....
「(私に)は不要ですよ〜」と
練習まえに確認しておきます。
A5
さて。ここからは、助詞が
キーポイントになる部分ですね。
しっかり教えていないと、
練習B7で大変なことになります。
まず、「〜てあげます。」の使い方を説明。
目上の人、立場が高い人には使いません!
社長、先輩、お客さん ...など
それから、今までは
「私は 人に 〜てあげます。」
助詞が「に」でした。
「〜てあげます」の場合、
「人に」のままだと非文になることがあります。
(「〜てくれます」も同様ですが、(私に)を言わないので非文になりません。)
(「〜てもらいます」は常に「人に」でokです。)
パターンとして、
- 人に てあげます。
- 人を てあげます。
- 人の てあげます。
の3通りがあります。
「を」のときは、動詞に注目します!
- 連れて行きます
- 連れて来ます
- 送ります
- 待ちます
- 助けます(未習)
など、それぞれ
直接、人を〜する
という動詞のとき、助詞「を」を使います^^
「の」のときは、人の所有物です!
- 私は 弟の 宿題を 手伝ってあげました。
- 私は 友達の かばんを 持ってあげました。
- 私は 学生の 作文を 直してあげました。
1つ1つ丁寧に説明してあげると
理解するだけなら、問題ないところです。
活動で使えるネタ
A3&A4
子供のとき、両親は何をしてくれましたか?
学生のとき、友達に何をしてもらいましたか?
誕生日のとき、彼(女)は何をしてくれましたか?
など思い出をみんなで共有できるような
活動が盛り上がりそうですね^^
課が進むにつれて、
記事がだんだん長くなっています....
それだけ注意点が多くなるということですね...
最後まで読んでくださり、
ありがとうございました^^